宣言通り、今回は「もののけ姫」を映画館で見てきました。
ナウシカを映画館で見た。巨大スクリーンと音響の素晴らしさに鳥肌連続
風の谷のナウシカで映画館で好きな映画を見る事のすばらしさを痛感したので期待値爆上がりで映画館に赴いたんですが
はい、最高。
あれ?ナウシカほどの感動なかったわーーってパターンも脳裏をよぎりましたが一切そんなことなかった笑
むしろ映画館で見る映画としてはナウシカよりももののけ姫のほうが大迫力でおすすめかも。
映画館で見る映画とDVDはもはや別作品として楽しめるくらいの差があることを知ってしまいましたね。
Contents
アシタカとモロの話し合うシーン「お前にサンが救えるか」
子どもの頃はアシタカとモロが夜の森で話し合うシーンはあまり心に刺さりませんでした。
CMでもガンガンに使われていたシーンなのであまりに有名ではありますが。
モロがサンのことを娘として可愛がっていて、アシタカはサンを解き放てとはいうけどモロからの問いかけには「わからない」って無責任だなくらいに思ってました。
違うのよ。
サンの幸せはサンにしかわからない。
だからアシタカはサンと共に生きることならできると言い放ったのよ。
そしてモロのサンを思う愛。
憎い人間の子どもをいきなり投げ入れられて食い殺すことも、見殺しにすることもできたのにモロは娘として育てあげた。
罪のない生き物が目の前で死ぬのは忍びないから、とりあえず生きていけるまで面倒をみる、ではなくモロ一族として娘として迎え入れた。
あれだけ高度な知性を持っていながらその決断をするところにモロの深い愛を感じてアシタカと語り合うシーンは泣きそうになりました。
もののけ姫で涙が出そうになったのはこのシーンだけですね。
「黙れ小僧!」このセリフにモロがこれまで抱えてきた全ての苦悩がぎゅっと詰まっている気がしました。
映画館で「もののけ姫」音響が別格
もうね、風の谷のナウシカですでに学習済みなので「そりゃそうだろう」って感じなんですが最高でした。
ああ、素晴らしい体験を前にもともとない語彙力がどんどん消えていく。
映画館ってただ音がデカイ、スクリーンがデカイだけじゃないんです。
テレビでは表現できないとても繊細なところが映画館という特別な空間でのみ体験できることができるんです。
映画を見るためだけの空間だもん、そりゃそうですよね(何をいまさら)
手傷を負い、寝込んだアシタカを世話するサンが外を歩いて戻ってきたアシタカに「歩けたか?」って声をかけるシーンがあるんですが
洞窟の中なのでサンの声はしっかり反響しているんです…。
何度も見たシーンでしたが「わぁ…反響してる…」ってまるで初めて聞いたセリフのようでした。
アシタカのぼそぼそ話す小さな声がしっかり聴きとれる
アシタカ、とてもステキな主人公なんですがちょっと闇を抱えているというかぼそぼそ喋る感じなんですよね。
テレビだと正直「もっとはっきり喋れよ」って言いたくなるほど聞き取りにくいシーンとかもあって。
映画ではアシタカのそういったネガティブなイメージが一切生まれませんでした。
だってハッキリ聞こえるんだもん…。
ハッキリ聞こえることで「え?なんていった今?」ってストレスが消えるので流れるように物語がすーーっと入ってきて映画をしっかり楽しむことができる。
アシタカはべつにぼそぼそ喋っているわけじゃなかったんだなぁって思いました。
モロなんて「黙れ小僧!」って言われた瞬間にビリビリ電機が走っちゃうくらいですよ。
好きだった作品を映画館で見ることでさらに好きになることができる、それが今回のジブリ映画。
ヤックル可愛いよヤックル
地上波でもののけ姫をやるたびにヤックルのファンが増えていくのは有名な話ですが映画でもその可愛さは健在。
「生きるとは」をテーマにした重たい映画の中でヤックルがただただ愛おしい。
ただ可愛いだけじゃない、ヤックルもしっかりその時代を必死に生きている。
真面目に上映を見ていましたがヤックルが出てくるたびに「見終わったらヤックルのぬいぐるみ買おう…」って念じるように見てました笑
アシタカとの信頼関係がもうほんと胸を打つというか。
アシタカとヤックルの出会いから過ごした日々なんて映画ではまったく描かれていないのにまるで手に取るようにわかるんですよ。
アシタカはヤックルに惜しみない愛を注いでヤックルは全身でその愛を感じてアシタカに懸命に尽くしてきた二人の信頼関係。
どんな状況におかれても決して崩れないその関係に見えない2人のこれまでを持って胸が熱くなりました。
ああヤックルが可愛い。
ヤックルは喋らないけどアテレコしろって言われたら出来る気がする笑
ヤックルがサンや山犬と仲良くなるシーンも「ああああ」ってなります。
とりあえずもののけ姫の中でヤックルは最高の癒しと言い切って問題ないでしょう。
ヤックルがアシタカと出会ってくれてよかった(お前誰だよ)
子どもの頃は何コイツと思ってた登場人物すべて尊い
悪い人がひとりも出てこない。
実はもののけ姫は映画館で上映された当時、友達と一緒に見に行きました。
宮崎駿監督が引退するって言ってるから最後の作品になるかもしれないから行こう、と。
まぁぜんっぜん引退しないでその後も素晴らしい作品を引退するする言いながらバンバン出してくれたんですけど。
当時は小学生だか中学生だったんでサンに夢中になりました。
人に捨てられ、山犬に育てられたいわば悲劇のヒロイン。
強くて綺麗でたくましくてアシタカに大事にされちゃうし山犬にも大事にされちゃうサン。
だからサンが憎んでいるエボシは私の中でヒールでしたね。
綺麗でもっともらしいこと言ってるけどなんか偉そうだし森を切り裂いているのは事実だ!と。
でも大人になって映画館でもののけ姫を見ていたらエボシのどこがヒールなのかと。
あれだけの人数がいるタタラ場で彼女を悪く言う人はひとりもいない。
美しく気高く賢い。
人を思いやる気持ちに溢れていて常に自分ではなく人々の幸せを1番に考えている。
彼女がアシタカを連れてタタラ場を歩くシーンでいったい何人の村の女たちが羨望の眼差しを向けていたことか。
エボシはエボシの信念を貫いているだけ。
疫病に侵された人々を人をして唯一扱っている女性。
トップに立ちながら全員をしっかり見ている。
素敵すぎかよ。
なんといっても最後は「ここをいい村にしよう」とまっすぐに言える心根。
ジコ坊も尊いの?
人をだましたり自分の利益のために姑息に立ち回るジコ坊は尊いという言葉でまとめるにはちょっと人間臭い部分が強すぎるけど、尊いです(まとめんのかよ)
憎めない嫌な奴ってああいうタイプのことなんだろうな。
人をだまし、利用できるものをすべて使い「シシ神の首を取る」に全ての神経を使っていたジコ坊だけど最後は絶体絶命の瞬間にアシタカとサンにシシ神の首をあっさりゆだねます。
小学生のときは悪者サイドだから負けたんだ、と深く考えることはなかったけど「馬鹿には叶わん」と言い放ちながらもどこか清々しそうなジコ坊。
最終的な人生の目標はなんだったんだろうなってちょっと想いを馳せたりもしました。
これも映画館で見たからこそ抱いた感情だと思います。
【まとめ】映画館で「もののけ姫」を見てモロとアシタカが話すシーンで泣きそうになった。
もののけ姫、いいです。
映画館で見ようか迷ってるなら逆になぜ見ない?と照明を顔面に突き付けたい。
映画公開から月日が経って新しい新作映画に押されてスクリーンがどんどん小さくなっていっているので最高の環境で見れる映画館があるならぜひ2回目でも行きたいくらい。
私は今映画館で見た余韻にどっぷりハマっているのでDVDはしばらくお休みです笑